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【ITエッセイ】 歴史とコンピュータ 北澤正一郎

(「信長とコンピュータ」そして「近江商人とコンピュータ」)

  温故知新(昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得ること)という四字熟語があります。

  この解釈に便乗し、歴史に蓄積された知識や実証済みの出来事からヒントを得、以前から指摘されている「経営者層の情報化への理解は、まだ十分だとは言えない」という課題の解消に挑んでみました。

  採用した方法は、「知名度が高い戦国武将がもしコンピュータという道具を手に入れたら、どのように活用するか」という物語を著すことでした。

 武将はすぐ決まりました。

 それが「信長とコンピュータ」という物語です。

「信長とコンピュータ」

信長とコンピュータ

  取り組むに当たって意識したことの一つは、「経営者層の方々は、何をしなければならないのか」「コンピュータの専門的な知識や経験がなくても、情報化に取り組むことができる」ということをまず分かっていただくこと。

  そして、「情報化をすすめれば、得るものは大きい」という耳障りのいい話しばかりではなく、「それなりの汗をかかなければならない」「褌を締め直して取り組まないと、大変なことになる可能性だってある」ということも理解していただくようにしました。

  ですから、情報化を実現させるために必要となる事柄や、どうしても発生しやすいトラブルをできる限り取り上げ、その場面毎に「信長はこのようにしてそれらを乗り切った」という内容にしました。

  二つ目は、コンピュータのくだりを読み飛ばすと「信長という人は、いつどんなことをしたので後世に名が残ったのか」ということが分かる物語にすることでした。

  そのために、「信長公記」や「織田信長合戦全録」などの書物をベースにし、もちろん戦国時代にコンピュータが登場するのですからこの物語はフィクションですが、できる限り史実に沿うようにしました。

  信長は、経営者や企業の幹部の方々に「好きな戦国武将は誰ですか」と尋ねると、リストの上位に掲げられる人物ですから、情報化をすすめるに当たり信長の(既に信長についてご存知の事柄も加えた)数々の行動から思わぬ示唆を受けたり、新しい発見に繋がるかもしれません。

  また、しくみの構築や研修などでユーザに対して情報化に関わる支援を行っている方が、この「信長とコンピュータ」という物語を役に立たせる場面を考えてみると、先にも触れたように導入の準備からセキュリテイなど、この物語は情報化に関わることをできる限り取り上げていますので「この箇所で言っていることは、こういうことです」「このくだりに当てはまる事例を紹介してみます」などと話しを掘り下げたり幅広く展開するなどご自分の色を加えることで、様々の形で活用することができると思います。

「近江商人とコンピュータ」

近江商人とコンピュータ

 「信長とコンピュータ」の次に著した「近江商人とコンピュータ」は、このような考えで創った物語です。

 「信長とコンピュータ」の中に、「時恵や弥之吉らが中心になって商家の情報化の現状を調べた結果によると、運用されている情報化の種類は事務処理レベルの情報化が圧倒的に多く、次に、管理レベルと続き、お客様のために開いた戦略レベルの情報化となると全体の一割にも満たなかった。

  一割にもならない主な理由は、まず、『我々の店は何を行うために存在するのか』という想いが明確でないこと、そして、客がいなければ商売はなりたたないのに『お客様のために役に立つのだ』という姿勢が欠けていること、それに、その気持ちがあっても想いを実現するために『役に立つ情報を創る』とか、『第三者が認めるレベルを満たすセキュリテイ対策を採る』などという『やっておかなければならないことが、きちんと継続的に行われている状態ではない』というところにあった」というくだりがありますが、この辺りを著していた時「もっと深く掘り下げる必要があるな」と思いました。

  そこで、この課題を少しでも解消できればと纏めたのが「近江商人とコンピュータ」です。

  でも、掘り下げていくと、どうしても当事者にとって不愉快なことにも触れなければ具体的になりません。

  そのため、もしかしたらお叱りを受けるくだりがあるかもしれませんが、物語は江戸時代の人達が「戦国時代ではこうだった」「だからできなかったのだろう」と評価していることですし、何よりもこの物語はフィクションです。

  ですから、もし「カツン」とくる箇所があったら他山の石(自分の人格を磨くのに役に立つ、他人の良くない言行や出来事)として取り入れ、対応すればよろしいのだと思います。

  どうであれ、「近江商人とコンピュータ」の中で紹介させていただいた近江商人の智慧の結晶とも言える家訓は、いま求められている「攻めの情報化」に取り組む時はもとより、組織をより活性化するための大きなヒントを与えてくれるのではと思っています。

―以上―

グループCFG

ITコーディネータ 北澤 正一郎

(2010・8・10 作成)


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