楽な仕事を見つけたら、何が何でも内定を貰いたいですよね?
入念な企業研究をして、年収や福利厚生は希望に見合う額と分かったし、リストラや無理な異動の形跡がなく、社内の人間関係も悪そうではない。
後は書類選考を通過して、面接の後、内定をもらうだけの妄想モードに突入しますが、条件の良い求人は倍率が高くライバルが多いのが悩みの種。
自分なんか誇れる実績がないし、転職回数も多いとネガティブなことを考え始めるまでに、ライバルを打ち負かす書類を作ってしまいましょうよ。
採用担当者の記憶に残る履歴書を作ってしまえば、いいだけの話です。
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- 志望動機が最も重要な理由
- 履歴書を魅力的に仕上げるテクニック
- 他人と差をつける自己PR文の威力とは?
採用担当者は履歴書の志望動機から過去と未来を見る
製造や老人ホームで総務人事を15年間経験しましたが、履歴書類はイヤになるほど見てきました。
毎日毎月応募書類が郵便や、キャリアコンサルタントが持参したり様々な形で来ますが、とにかく応募書類に目を通していくのが仕事です。
私自身、40代で転職活動をした時は履歴書類を何十何百通と作りましたが、量産するわけにはいかず、心を込めて作るから思った以上に時間がかかる作業。
でも、採用担当者がどれぐらいかけて履歴書類に目を通しているご存知ですか?ストップウォッチで測ったことは一度もありませんが体感的に1分から3分程度。
私の同僚も同様に、
- 経験やスキルがどれ程度あるのか?
- うちの社風に合いそうなのか?
- すぐ辞めないか?
辺りにポイントを絞って、ザーっと読み流して終了です。
私の場合、転職者の盛られまくった書類には飽きてしまいます。
多くの転職者が
- 御社の社風に惚れた
- 御社の将来性に共感した
自戒を込めて書きますが、こういう文言を文中に見ると「またか」と萎えるわけです。
そんなうんざりした状況下で、採用担当者は履歴書から過去のあなたと未来のあなた像を想像していきますが、オーソドックスな内容であればあるほど魅力的には感じません。
転職攻略本の多くは、前職での経歴をできる限り簡潔にかつ分かりやすく纏めるよう書かれていますが、どんなに簡潔に分かりやすく書いたとしても我々採用担当者の記憶には残りません。
「この転職者は素晴らしい経歴の持ち主」と感動しても、帰宅するころにはすっかり忘れています。
人間の記憶は所詮そんなものです。
履歴書を楽して他人と圧倒的に差をつけるには物語風
前回、キャリアコンサルタントの記憶に残る方法を伝授しましたが、他人と差をつける履歴書を書くのなら、採用担当者の記憶に残せるか否かが唯一の鍵。
ええ、もちろん「私は巨大プロジェクトのリーダーで、億単位のマネーを動かした」とか誇張した話を盛るって類の話ではありません。
転職希望者の皆さんは、少しでも大きいスケールの経験を盛りがちですが、採用担当者の記憶に残りたいのであれば、他人より優れている盛り盛りストーリーではなく書き方にあります。
書き方をほんの少し意識するだけで、採用担当者に対しあなたって商品を強烈に印象付けることができます。
それには、相手に伝えたいことを物語風に仕立て印象付ける、ストーリーテリングと呼ばれる手法を使います。
もちろん、自分にはこれといって誇れる実績がなく、転職回数も多い、自分はコンプレックスの塊だと思っている転職者であっても、採用担当者を話の内容に引き込めます。
初めて聞く人も多いでしょうが、ストーリーテリング自体は、マーケティングの世界で広く使われている手法で、論理だけでは伝えにくいことを伝えるのに有効な手段です。
ストーリーの構成は必ず4部仕立てで
- 現状の問題を提起
- 解決策を提示
- 解決策を実行
- 良い結果が出る
という流れです。
その中でも、1.現状の問題を提起部分には、困難な状況と気付きが必ず入る仕組みになっています。
ワンピースは私が大好きなマンガなのですが、ワンピースもまたストーリーテイリングを使って描かれています。
- ルフィが超えられない壁にぶち当たり
- 仲間となら超えられる壁があると気付く
- 世界中を旅して仲間を集めながら成長し
- 超えられなかった壁を越え邪悪な敵を倒しさらに成長する
この例が分かりにくいのであれば、ジブリ映画、ハリウッド映画も同様にこの形で作られていますから思い出してみてください。
この流れを履歴書類の自己PR文に活用するだけで、あなたの履歴書は見違えるほど印象に残る書類に変わります。
成果や数値だけでは伝えきれない感情を、共感と感動を利用して伝えるのです。
このテクニックは、面接時にも大いに活躍するので覚えておいてください。
履歴書を楽して他人との差をつける自己PRの書き方
採用担当者の記憶に残る履歴書類を作るためには、過去のあなたを表す自己PR部分を使います。
履歴書に付いている志望動機・特技・アピールポイント欄は小さく書ききれないため、アピールポイントは別紙で作り、志望動機を書くのみに留めるのが良いでしょう。
自己PR文の作成は
ステップ1:自分ができることを洗い出し
ステップ2:採用側が求めている人物像を洗い出し
ステップ3:自分を採用する採用側のメリットを考える
本文は単なる自分の経験や自慢話ストーリーで終わらせず、あなたを採用したら先方の何を解決できて、どんなベネフィットをもたらすことができるか的なストーリーを組む必要があります。
たったの3ステップで誰でも簡単に再現できますから、この機会に覚えてください。
ステップ1:過去の自分パート
自分ができることを表すパートには、
- 自分の長所
- これまでの実績
- 誰にも負けないこと・譲れないこと
- メチャメチャ燃えた仕事
- 一番ヤバかった仕事
人に助けられたエピソードを入れましょう。
これまで最も困難な状況に陥った状況ほど強烈な印象を残せます。
できれば独りで悩んだのではなく、複数人で悩んだ結果、「困難に陥った私を救ってくれたのは、同期Aの一言だった」的な、誰かにアドバイスをもらった経験が物語には必要です。
ステップ2:未来の自分パート
次に、ステップ1で考えた過去の自分パートを、採用側が欲しいであろう人物像に当てはめてみます。
ここが最も難しい箇所ですが、採用担当者になったつもりで客観的に「自分が欲しいと思う」人物像を思い描いてみてください。
- こんな長所がある人材が欲しい
- こんな実績がある人材が欲しい
- こんな負けん気の強い人材が欲しい
- こんなに燃えた人材が欲しい
- 困難な状況に立ち向かった人材が欲しい
となりますよね。
人の感情を動かすには、共感と感動が必要です。
キーワードで言えば、汗と涙、友情や努力といったところです。
ですから、独り苦しみ悩むのではなく、同僚と協力した、同僚と努力した、同僚と分かち合ったエピソードが必要になります。
もちろん、メチャメチャ燃えたエピソードで、同期と出世ゲームを争ったエピソードも使えます。その場合は、入社当時は出世ゲームを争ったが、後にそんな小さなことにこだわっていた自分が恥ずかしかったなど、オチを付けてください。
ステップ3:過去と未来の融合パート
ステップ3では、ステップ1とステップ2の融合を行います。
全ての項目を一致させるのではなく、一致する項目が1個か2個見つかるだけでOKです。
もうお分かりでしょうが、この一致した項目があなたのPRポイントになります。
繰り返しになりますが、ストーリーテイリングは共感と感動を使い人の心を動かすのがミソですから、一致した項目の中から、自信がありかつ仲間と協力して汗と涙を流したエピソードが最適です。
例えば、私は自ら設定した目標化必ず達成する自信があります。
なぜなら、私には同僚という心強い見方がいたからです。
加えて、起承転結を考えながら必ずオチを付けてください。
私達の職場にはこんな古い慣習があった
↓
リーマンショックで大打撃を受けてやらざるを得なくなった
↓
仲間達と協力して目標の経費削減を成し遂げた
↓
結果として企業の経営が健全化されチームで表彰を受けた
実際に表彰を受けていないのであれば、話を盛る必要はありませんが、オチがないと物語とし成立しませんから、注意してください。
これでPRポイントは決まりましたので、今度は企業があなたを採用した場合どんなメリットがあるのか作文していきましょう。
私は職場の経費削減をする自信があります
↓
何故なら前職で仲間達と協力して経費削減を行った実績があるから
↓
貴社に採用されたら、私は経費削減チームを立ち上げ貴社の繁栄に貢献する自信があります
↓
まずは一度面接していただき、真偽のほどを直接確かめていただきたく思います
と繋げます。
正直、ストーリーテリングを習得してしまえば、今までが何だったの?ぐらいに書類通過率が一気に上がりますので、転職が面白く感じてしまいます。
唯一の難点は、転職エージェント経由だとキャリアコンサルタントが嫌がって、自己PR文を添付してくれないことですね。
自己PR文は、ナウいやりかたではなく古典的な手法ですから。
その場合は、素直に従ってキャリアコンサルタントの信頼を得ることに集中しましょう。
履歴書を楽して魅力的に作る方法は物語風にする理由
最後に要点をまとめておきます。
- 採用担当者は志望動機の過去と未来を見ている
- 他人と圧倒的に差をつけるなら物語風にすると良い
- 過去と未来の自分を描き印象に残る自己PRを心がける
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=2023年10月における転職市場の動向=
コロナウィルスの影響で大混乱していますが、転職市場から求人が消滅する等の影響は見受けられません。
ただし、採用活動を先延ばしにしたり、対面ではなくWEB面接に切り替える企業が出始めています。どんな状況になっても柔軟に対応できるよう、Skypeやzoomの使い方をマスターしておきましょう!
同時にあなたのライバル達も動いているので、情報収集を万全にして着実に良質の求人を手にいれましょう!
- 楽職.comを参考に最低限、リクナビNEXT、リクルートエージェントに登録
- 転職エージェントに登録したなら、電話やメールではなく直接会って自分を知ってもらう
- 相性の良いキャリアアドバイザーに会ったら、信頼関係を結んで転職の思いをぶつける
いろんなタイプのキャリアアドバイザーに出会いますが、合う合わないは必ずあるので、無理せず相性の良い人を選ぶのがコツ。
私みたいに転職回数が多くても熱意が伝われば、キャリアが一貫していなかったり、年齢が高かったりしても応援してくれますよ♪