この世に楽な仕事なんてない!って、言い切っている人がいらっしゃいますが、本当なのでしょうか?
僕なんて、社会人になってからこのかた、ずっと楽な仕事に就いてきましたけどね。
楽な仕事だと感じる要件は、人によって全く違ってくるものですが、放置プレーの職種ほど楽なものはありません。
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- 総務職が楽な理由
- 総務職の年収
- 総務職のデメリット
- 総務職に就くには?
1年間の非正規生活を経て某製造会社の総務職になる
僕の人生で一番楽だったのは、関西にある某財閥系製造業の総務職。
と言っても、その子会社の総務経理職なんですが。
前職を中途半端に退職してから、派遣やアルバイトで何とか食つないで生きていた僕に、幸運を運んできたのは、登録はしたものの、ただの1度も仕事をくれなかったパソナソーシングという派遣会社。
もうすぐ30代に突入しようとしていたある夏の日、「パソコンができて、在庫管理や経理ができる、26歳から29歳ぐらいの男性を探している、今は就業可能ですか?」って電話があった。
しかも、派遣ではなく紹介予定派遣だと言うのだ。
棚から牡丹餅とはこのことだろうか?
「先方が臨んでいるのは26歳から29歳の男性で、あなたは、ほんの少し年齢的にオーバーしているが、要件は3つともクリアしている。こちらから推薦しておくので、一度面談に行きませんか?」と言われ、もちろん快諾。
7月だったと記憶しているが、パソナの担当者と共に尼崎にある大手鉄鋼会社に赴いた。
先方の採用担当者と、総務課の女性職員とパソナの担当者、私の4人での面談。
これまでの職歴を一通り、パソコンはどこまで詳しいのか?在庫管理や経理事務はどこまで分かるのか?を聞かれたので、「前職では、SAPという基幹ソフトを弄っていた、在庫管理はABC分析や低減理論も理解できている」と答えると、先方は大喜びしていた。
もう少し若い候補者を探していたんだけどと少し渋られたが、「ヤル気と負けん気だけは、誰にも負けません!」って猛アピールしてみたら、女性職員が気に入ってくれたみたいで、いつから来れるのか?という話に移っていった。
最後の押しの一手、猛アピールもたまには当たるもんだな。
何をやっても喜ばれる総務職のお仕事にはまるで天職
配属されたのは、僕のサラリーマン人生初めての総務課。そもそも総務の仕事が、何を目的として組織されている部隊なのか、理解もせず入社したわけだが、主に
- 採用および入退職手続き
- 在庫管理および集計作業
- 経理および財務一般、固定資産台帳
- 購買業務
- システム運用およびそれに類するもの
の管理を一気に任された形。
特に、システム運用は、今までパソコン音痴な課長(採用を担当してくれた人)が、適当に運用していたもんだから、サーバーは埃だらけだしLANケーブルは適当に床を這わしている状態。
果ては、パソコンが潰れた際は、IT知識がある研究職が代理でやっているという惨状を目の当たりにした。
「全部任せるから、予算も適当に使っちゃって」と言われたので、手始めにシステム関係の整理を開始。無造作に床に置かれていたサーバーをクリーニングして、適当に配線されたLANケーブルを自力で敷設し直した。
たったこれだけで、現職員たちから「こいつは凄いぞ!」と尊敬の眼差しを浴びてしまった。
システム運用において、僕の独占が始まった瞬間だった。
総務は誰もやりたがらない痒い所に手を届ける仕事
システム運用を制圧したのち、次は在庫の整理整頓。
この会社は、そもそも数年前までは、某財閥系大企業の一部だったんだけれど、分社化して子会社になってしまった。
いわゆる、クセのある社員達を寄せ集めて作った子会社なもんだから、在庫管理や出荷業務のことが分かる人間がおらず、という背景があり、システム運用と同様にメチャクチャな在庫管理の仕方をしていた。
僕が最も驚いたのは、死在庫の数。
不動在庫とか呼ばれるこの種の在庫は、いわば企業の癌。1回目の棚卸時に、ざっと計算しただけでも、倒産指数が振り切れるぐらいの物量。
直属の上司である課長は「ゼロ円に格下げしてしまえば、(税務署からは)見えなくなるから」とヘラヘラと笑っている。
何やこの緩さは?と思ったけど、これがこの会社の実態だった。とにかく「何か問題があれば、親会社がケツを拭いてくれる」体制。
コンプライアンスとかなんのその、統制が取れずにメチャクチャな状態。
それでも、上場準備室という部署が総務課内にあり、本気で上場を目指している担当部長さんもいらっしゃる。
「上場するためには、この死在庫をどうしたらいいか?」と聞かれたので、全部捨てちゃったら?と具申したところ、あっさりOKされてしまった。
次の週には、時価にして1億円もの死在庫を、たった一人で廃棄しまくるハメになった訳なんですが、その事件をキッカケに今度は現場のベテランの方々にも、一目置かれるようになってしまったのです。
「あの不動在庫は、ずっと邪魔やと思ってたんや!何か問題が発生したら俺に言えよな」と、その現場で一番恐れられていたベテランさんに気に入られてしまった。
強力な後ろ盾まで手に入れた僕は、ある意味恐れられる存在になっていく…。
総務人事で楽なのにもらえた年収はなんと520万円
某大手鉄鋼会社の子会社の総務職でもらえた年収額は、なんと520万円。僕のサラリーマン人生で、一番高いサラリーだった。
ボーナスが1回につき、80万円ほど出たことがあるんです。
その明細を母親に見せたところ、「間違って1年分振り込まれてるんやわ!正直に言って、返してきなさい!」と言われ、次の日、正直に「間違って、80万円振り込まれていました」と言いに行ったら、大笑いされてしまった。
「君はいったい今まで、どんだけしょぼい賞与額を貰ってたんだ?」と。
その上、福利厚生も親会社並みにイイときたもんだ!僕達、中途採用者にはあたらなかったんですが、財形貯蓄制度や、寮制度、スポーツジムの無償提供まで、至れり尽くせり。
それでも、プロパー社員達は「給料が少ない、これでは暮らしていけない」と、いつも愚痴っていましたよ。
入社した当時は独身だったので、アフター5は飲み屋街巡り。使っても使ってもなくならないから、趣味の釣り道具も買いまくりましたね。
これまでの失敗人生が反面教師として役立つ総務職
人事総務がどういう職種なのか分からず入社したので、特に想像と違っていたことはありません。
どちらかというと、広く浅く仕事をすることができるので、ルーティンワークに飽きることがないのも、総務の特徴といえます。
特に、高卒を含め若い社員達を育てていく過程が面白く、これまで散々失敗してきた僕の人生が反面教師として、メチャメチャ役に立ったのが笑えましたね。
2年から3年勤務した辺りで、何か新しいことにチャレンジしたくなる病の、新入社員が続出する。
僕の場合、「あーその気持ち分かるわ~」ってなるんですが、プロパー社員達は学校を卒業してからこのかた、定年するまで、ずっとそこにいるわけだから、辞めたいと思っている子たちの気持ちが分からない。
僕なら反面教師としてアドバイスできる、プロパー社員は出来ない。若い社員達の相談に親身になる僕は、彼らからも慕われるようになり、ここでも独断場。
本当に、人生何があるか分からない。
総務職員は、思いやりがあって、ホスピタリティ精神があればやっていける。
同時に、模範的存在であり続けないと、部署間の連携を取り持ったりできないから、残業は極力しないし、有休は極限まで使い切る。
これって十分役得なんじゃないの?
激動の10年間ののち権力争いに負けてリストラ
この企業は、10年で目まぐるしい変化を余儀なくされました。
子会社から協力会社へ格落ち。協力会社から、東京のベンチャー企業に買収され、全く新しい企業に生まれ変わる。
新しい親会社の社員達が、次々に乗り込んでくる。親会社の横暴を許すまじきと、旧首脳陣が対抗策を練る。
あろうことかある事件をきっかけに、親会社VS子会社の戦いの火ぶたが、切って落とされました。
僕はそんな主導権争いに飲み込まれ、奔走するハメに。
それは何故か?
僕が仕掛品在庫を始め、子会社の主要な資産関係をほぼ掌握していたキーマンだったから。正義感に熱い人物だと親会社まで知れ渡り、かつ親会社の役員に可愛がられていたから。
自分自身、腐りきった旧体制を崩せると、正しい会計処理を行えるとの思いで、親会社のために尽くしたのですが、結果的に、直属の上司達を始め、プロパー社員には徹底的に嫌われてしまい、居場所をなくしてしまいましたね。
翌年の仕事始め時、売上の悪化を理由に、50名の希望退職者を募ると講堂で知らされました。
粉飾していた経理が親会社にバレて、大幅な修正が必要になったため、自分たちは一切責任を取らず、現場サイドで痛みを感じてくれという内容でした。
しかも、それを主導したのは僕だと。僕が余計なことを親会社に告げ口しなければ、この50人は助かったのにと。
僕自身は、「背任罪で告訴してもいいんだよ?」なんて脅されて、もう完全な敗北でしたね。
完全放置プレーの総務職は全てが独断場で王様気分
最後に要点をまとめておいます。
職種:総務職
手段:派遣会社(紹介予定派遣)
年収:520万円
区分:心身共に楽
総合:
年収:
自由:
簡単:
後半ごたごたはあったにしろ、総務職は本当に自由で気ままな職種です。
総務職に集まる社員達も、一部を除いて穏やかな人達ばかりで、煩わしい人間関係もありませんでしたしね。
個人経営者になった気分でできる総務職、機会があれば一度チャレンジしてみませんか?
人生観が変わるかもしれませんよ。
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=2023年10月における転職市場の動向=
コロナウィルスの影響で大混乱していますが、転職市場から求人が消滅する等の影響は見受けられません。
ただし、採用活動を先延ばしにしたり、対面ではなくWEB面接に切り替える企業が出始めています。どんな状況になっても柔軟に対応できるよう、Skypeやzoomの使い方をマスターしておきましょう!
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いろんなタイプのキャリアアドバイザーに出会いますが、合う合わないは必ずあるので、無理せず相性の良い人を選ぶのがコツ。
私みたいに転職回数が多くても熱意が伝われば、キャリアが一貫していなかったり、年齢が高かったりしても応援してくれますよ♪